2020年11月5日に、AMDの最新アーキテクチャZen3のCPU、第4世代Ryzenが発売されます。私はメインで使っているPCが2016年のラップトップで、第6世代Core i7です。インテルも現在は第10世代Coreでもうすぐ第11世代Coreが発売されるので、数年で世代がだいぶ進んだなと思います。
インテルは第6世代Coreの頃にはプロセスルールが14nmで当時のAMDはブルドーザー系列で28nm、今はAMDが7nmで5nmが見えている一方でインテルがまだ14nmのまま、と考えるとAMDはここ数年で躍進したなあと思います。正直、2016年当時はAMDのCPUを買おうという考えが浮かばなかったです。
Ryzenの世代
Ryzenは、世代とアーキテクチャの名前、プロセッサーの命名規則が複雑でわかりにくいです。
Zen世代(第1世代Ryzen、第1世代Epyc)
2017年に発売された第1世代のRyzenは、プロセスルール14nmでパソコン用とサーバー用に分かれます。グローバルファウンドリー(GF)での製造です。
開発コード | プロセス | 製品シリーズ | 末尾文字 | GPU | 発売時期 | |
Summit Ridge | 14nm
GF 14LP |
Ryzen 1000 | 無印、X | デスクトップ | 2017/3 | |
Whitehaven | 14nm
GF 14LP |
Ryzen Threadripper 1000 | X | デスクトップ | 2017/8 | |
Raven Ridge | 14nm
GF 14LP |
Ryzen 2000 | G、GE | 〇 | デスクトップ | 2018/2 |
U、H | 〇 | ラップトップ | 2017/10 | |||
Naples | 14nm
GF 14LP |
Epyc 7001 | サーバー | 2017/6 |
APU(グラフィック機能内蔵)のCPUであるRaven Ridgeのみ、製品シリーズが2000番台とわかりにくい原因になっています。サーバー用は7000番台ですが、最後に数字が1のものが第1世代Epycです。
Zen+世代(第2世代Ryzen)
2018年の第2世代Ryzenは12nmに進化していますが、基本的にはZen世代と大きな変更がないためか、Zen2ではなくZen+アーキテクチャと呼ばれます。Ryzenがわかりにくい原因の一つです。
開発コード | プロセス | 製品シリーズ | 末尾文字 | GPU | 発売時期 | |
Pinnacle Ridge | 12nm
GF 12LP |
Ryzen 2000 | 無印、X、E、AF | デスクトップ | 2018/4 | |
Colfax | 12nm
GF 12LP |
Ryzen Threadripper 1000 | X、WX | デスクトップ | 2018/8 | |
Picasso | 12nm
GF 12LP |
Ryzen 3000 | G、GE | 〇 | デスクトップ | 2019/7 |
U、H、C | 〇 | ラップトップ | 2019/1 |
Zen2世代(第3世代Ryzen、第2世代Epyc)
2020年11月現在の現行世代です。サーバー用のEpycはZen+世代を飛ばしているので第2世代です。プロセスルールが7nmになり、インテルより先を行くようになりました。GFからTSMC(台湾)に移行しています。
開発コード | プロセス | 製品シリーズ | 末尾文字 | GPU | 発売時期 | |
Mattise | 7nm
TSMC 7FF |
Ryzen 3000 | 無印、X、XT | デスクトップ | 2019/7 | |
Castle Peak | 7nm
TSMC 7FF |
Ryzen Threadripper 3000 | X、WX | デスクトップ | 2019/7 | |
Renoir | 7nm
TSMC 7FF |
Ryzen 4000 | G、GE | 〇 | デスクトップ | 2020/8 |
U、H、HS | 〇 | ラップトップ | 2020/3 | |||
Rome | 7nm
TSMC 7FF |
Epyc 7002 | 無印、P | サーバー | 2019/8 |
Zen3世代(第4世代Ryzen、第3世代Epyc)
2020年11月5日にデスクトップ用のRyzen 5000Xシリーズが発売されます。前世代のZen2アーキテクチャーと比べて20%ほど性能向上があります。サーバー用も2020年中に出る予定になっており、APUは2021年の早いうちに出てくるはずです。
開発コード | プロセス | 製品シリーズ | 末尾文字 | GPU | 発売時期 | |
Vermeer | 7nm
TSMC 7FF |
Ryzen 5000 | X | デスクトップ | 2020/11 | |
Genesis | 7nm
TSMC 7FF |
? | ? | デスクトップ | ? | |
Cezanne | 7nm
TSMC 7FF |
? | ? | 〇 | デスクトップ | ? |
? | 〇 | ラップトップ | ? | |||
Milan | 7nm
TSMC 7FF |
? | ? | サーバー | ? |
Zen4世代
2021年に出るようで、プロセスルールが5nmになるらしいです。グラフィックチップのアーキテクチャが現在のVegaから最新GPUと同じRDNA2のNaviに変わるようですので、より一層の性能アップが期待されています。
コードネームが、CPU『Wharhol』、APU『Rembrandt』、サーバー用Epyc『Genoa』です。
待っていると買えない
新製品が出るたびに次の世代が気になり始めるので、待っているとなかなか買えません。必要な時が買い時ということでよいかもしれません。私は、仕事用が必要だったので、Zen+世代のAPU Ryzen 5 Pro 3400GEのLenovo M75q-1を買いましたが、さらにZen2世代のRyzen 7 Pro 4750GEのLenovo M75q Gen2と、Ryzen 4000番台のAPUを搭載したラップトップを発注中です。


自宅で使うパソコンは、そろそろデスクトップにしたいので、買うならZen3世代のAPUを待つかなとも思いますが、Zen3のAPUが出るころにはZen4のデスクトップ版が近づいているはずなので、たぶんまた迷います。
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