Android SDKをインストールし、Platform-toolsとGoogle USB DriverをAndroid SDKにインストールしたらもう少しです。
次に、Windowsにドライバをインストールする必要があります。先の作業は、Android SDKへのインストールであって、Windowsにはまだインストールされていません。
Google USB Driver
Google USB Driverは、ADB Driver (Universal)などとも呼ばれているものとたぶん同じです。
Android端末を起動した状態で普通にUSB接続すると、Android端末はストレージデバイスとして認識されます。
その状態では端末内部のアクセスはできません。
Google USB Driverを設定することで、リカバリーをしたりRoot権限を取得したり、カスタムリカバリーを入れたりと言った作業が可能になります。
Android SDKをインストールしたフォルダを開き、
- android-sdk-windows
- extras
- usb_driver
の順で辿るとGoogle USB Driverがあります。これをインストールすれば良いわけです。
でも、Googleからダウンロードしたままの状態では、GoogleのNexus端末だけしか扱えません。
SonyのエクスペリアやSamsungのギャラクシーのような、ユーザーが多いAndroid端末を使用している場合は、予め設定されたドライバーがダウンロードできるかもしれません。(ただし、公式か、信用できるところからダウンロードすることをお勧めします)
そうではない場合も、Google USB Driverの設定ファイルを少しいじれば、別の端末にも対応できるようになります。
ADB/FastbootモードでAndroid端末を起動
インストールはADB用とFastboot用で2つあります。
端末が通常通り起動できていたり、異常ではあってもAndroidシステムは起動している場合はUSBデバッグモードで、Androidシステムが起動できない場合などはFastbootモードでインストール作業を行います。
どちらか片方やっておけば、大抵は目的を達成できます。
USBデバッグモード
(他は忘れてしまったので)Lollipop 5.1.1の場合を書きますが、他のバージョンでも基本は同じです。
- Androidの設定から
- 端末情報(About phone)を開きます
- 下のほうにあるビルド番号(Build number)の項目を7回続けてタップします(3回タップすると「開発者用オプションが有効になるまであと4ステップです」と出てきてカウントダウンされます)
- 開発者向けオプションが有効になると、Androidの設定中、端末情報の上に開発者向けオプションの項目が現れます。
- 開発者向けオプションの中にAndroidデバッグ(以前はUSBデバッグだったと思います)の項目があるので有効化します。
Fastbootモード
Android端末をFastbootモードで起動します。Fastbootモードの起動方法は端末によって違います。
起動できたら、USBケーブルでパソコンのUSBポートに接続します。端末によっては、Fastbootモードで起動できていることを画面に表示してくれますが、何も表示されない端末もあります。
その場合は、Windowsのデバイスマネージャーを開いたままFastbootモードで起動をすることで、Fastbootモードの確認ができます。(エラーつきの項目が出てきます)
ADB/Fastbootドライバの設定
デバイスマネージャーで認識される
Androidデバッグ(USBデバッグ)もしくはFastbootモードで起動したAndroid端末をUSB接続すると、ドライバーのインストール中というポップアップが出ることもあります。
通常のWindowsには含まれないドライバなので、失敗してしまいますが、問題ありません。
Windowsのデバイスマネージャーを開く(いつもマイコンピューターで右クリックしてプロパティーを開き、出てきた画面から起動しています)と、エラーが出ている項目ができています。
ADB Interfaceエラー
Fastbootモードの場合は別の名前で出てきます。
このようなエラー項目が出ていない場合、Androidデバッグ(USBデバッグ)やFastbootモードで接続できていないか、既に必要なドライバがインストールされています。インストールされている場合、デバイスマネージャー上に「Android」が表示されます。
このエラー項目を右クリックするかメニューを使って、ADB Interfaceエラー(Fastbootの場合、Fastbootの端末)のプロパティを開きます。
Hardware Ids
タブが3つあり、General、Driver、Detailsです。(Windowsのバージョンで表示が違いますが、必要なのは一番右側のタブです)
Detailsタブを開き、中に現れたリストからHardware Idsを開きます。(2つ目のことが多いはずです。)
開いた中にある、2行が必要な情報です。
例に出している画像はUSBデバッグで接続したOnePlus Oneで、
- USB\VID_05C6&PID_6765&REV_0232&MI_01
- USB\VID_05C6&PID_6765&MI_01
になります。端末によっては、もっと多く出ている場合もありますので、その場合は全て必要です。(必要ないかもしれません。)
カスタムファームウェアを入れている場合には、ここのIDが変わることがあります。最近のOnePlus Oneだと
- USB\VID_05C6&PID_6764&REV_0232
- USB\VID_05C6&PID_6764
になっています。PIDは重要でないのかもしれません。
ドライバ設定ファイルに追記
Google USB Driverをインストールしたフォルダを開きます。
Android SDKのSDK Managerを使用した場合は、
- <SDKのフォルダ>\android-sdk-windows\extras\google\usb_driver
です。このusb_driverフォルダ内にドライバのインストール設定ファイルがあります。android_winusb.infです。(昔のAndroid SDKでは別の名前だったかも知れません)
ノートパッドなどのテキストエディタを使って、android_winusb.infを開くと、設定情報が並んでいます。
;Google Nexus One
%SingleAdbInterface% = USB_Install, USB\VID_18D1&PID_0D02
%CompositeAdbInterface% = USB_Install, USB\VID_18D1&PID_0D02&MI_01
%SingleAdbInterface% = USB_Install, USB\VID_18D1&PID_4E11
%CompositeAdbInterface% = USB_Install, USB\VID_18D1&PID_4E12&MI_01
などの項目が並んでいる場所が設定箇所です。32ビットWindows用と64ビットWindows用が別々に羅列されているので、両方とも編集します。(もちろん、必要な方だけでもかまいません)
;Google Nexus One
などの項目はただのコメントなので、書かなくても良いですが、後々他の端末を接続するときにどの項目だかわからなくなるので、端末名を書き込みます。
Nexus端末の書式を参考に、先ほどデバイスマネージャーで見た記述を書き込んでいきます。
私の端末、OnePlus Oneの場合には、
;OnePlus One
%SingleAdbInterface% = USB_Install, USB\VID_18D1&PID_D00D&REV_0100
%SimpleAdbInterface% = USB_Install, USB\VID_18D1&PID_D00D
%CompositeAdbInterface% = USB_Install, USB\VID_05C6&PID_6765&REV_0232&MI_01
%CompositeAdbInterface% = USB_Install, USB\VID_05C6&PID_6765&MI_01
になります。%で囲まれた%SimpleAdbInterface%は今まで適当に入れてきましたが、問題が起こったことはありません。一応、MI_01があるほうを%CompositeAdbInterface%にしています。
USBドライバのインストール
設定ファイルが更新できたら、デバイスマネージャーもしくは設定ファイルのコンテキストメニュー(右クリック)からインストールします。
インストールが成功すると、デバイスマネージャーのエラーが消えます。
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