昔中国式ペンを使っていたため、卓球を再開するにあたって中国式ペンでスタートしました。手首を故障したのでシェークへの転向も考えてはいますが、Youtubeなどでペンホルダーのトップ層プレイヤーを見ると「良いプレイだなー」と思うのでなかなか踏ん切りはつきません。
ペンでも、シェークでも、グリップの大きさ・形状もかなりプレイ感に影響しますが、今回は主にブレードサイズについて考察していきます。
卓球ラケットの種類
変わり種ラケットを含めると普通にプレイできるラケットの種類は結構あります。シェークラケットが主流で、次に中国式ペンラケット、日本式ペンラケット、反転式ペンラケット、その他という感じではないかと思います。
シェークハンドラケット
主流のラケットタイプです。カットマン用守備ラケットは大きめのブレードサイズですが、他は大体同じなのではないかと思います。(使わないので知りません。)グリップの種類がいくつかあり、寸胴タイプのストレート(ST)、下側が広くなっているフレア(FL)、中央が太くて手にフィットしやすいアナトミック(AN)があります。変わり種でコニックグリップというものもかつてはありましたが、ほとんど見かけません。

特にSTIGA社はグリップ違いを多く出しているので、細いものや短いものを使いたい場合にはショップでいろいろ見てみると良いと思います。この前、地元の有名専門店に行ってみたところ、これらの特殊グリップ製品は店頭には置いていなかったのですが、倉庫まで行って持ってきてくれましたので、興味があれば触ってみるのが良いと思います。
握り方は大体似通っていますが、シーミラーグリップという超特殊な持ち方があり、表面だけで反転しながら打球するシェークハンドです。日本では見たことがありません。
中国式ペンホルダーラケット
形はシェークハンドラケットに似ていて、グリップは短いフレアのような形のものがほとんどです。メーカーやモデルによってブレード形状が結構違うので鬼門です。本記事のメインテーマのため後述します。
基本的に両面にラバーを貼るタイプが多いですが、片面だけのトッププレイヤーもいます。
どちらかというと、旧姓の吉田海偉で書かれた記事・動画のほうが今でも多いので検索の際は両方で見てください。
日本式ペンホルダーラケット
形が少し細くした中国式のような丸型から、弁当箱のような角の取れた長方形の角型まで形状がまちまちです。グリップが長方形のコルクでできていて、グリップもブレードも好みで大きく削る人が多いので、新品や人の使っているものは握りにくいです。
最近はバック面にラバーを貼ることも増えてきましたが、指を置きやすいように半円型のコルクがついているものは削らないとラバーが張れません。片面の場合は、非常に軽くて威力を出しやすいラケットですが、バック側が弱点になりやすいので廃れました。今でも時々トッププレイヤーがいます。
両面にラバーを貼って戦う松下大星選手です。憧れるプレイです。

反転式ペンホルダーラケット
ラケットを回転させて、表面と裏面を変えやすいように工夫されたペンホルダーです。超マイナーで、ラケットの選択肢がほとんどありません。
中国式ペンホルダーよりも軽くなる場合が多いので、場合によっては使ってみるのもありだと思いますが・・・。
ハンドソウラケット
かつて日本で開発されたらしい変わり種ラケットです。日本でも復刻版が発売されたようです。
他には、中国のSANWEI(三維)が独自に発達させている『枪拍』というタイプもあります。自由度が低そうなので、ハンドソウラケットの中ではSANWEI『9S』の形のラケットか、日本のハンドソウ復刻ラケットを使ってみたいと思います。
その他特殊グリップ
基本的に中国式ですが、グリップ形状が変わり種のものがいくつかあります。中国式の普通のラケットだと指の自由度がとても高いのが良い反面、ずれやすいので固定しやすくしたものです。
『神龍木』とSANWEIの『苏式大钳直板』という2タイプがあります。神龍木はとても使いやすかったですが、ショップブランドなのでブレードの種類が少ないため、愛用ラケットのグリップが壊れたら改造してみたいと思います。
中国式ペンホルダーラケットのブレードサイズ
中国式ペンのブレードは、メーカーごとにデザインが違いますが、さらに製品ごとに違っているメーカーもあるので複雑です。ブレードが大きいほうが当然重くなりますが、安定性が高くなり先端重心になることでボールの威力が高くなるように思います。

小さいブレードの場合、指を置くスペース分開けておいてラバーを貼るとラバーの打球面が小さくなりすぎてバランスが悪く感じます。逆に、グリップにぴったり貼ると重くなってしまう上に指で支える部分が分厚くなってしまうため持ちにくいため、私は小さいブレードではなく大きいブレードが好みです。
ブレードサイズ・形状の違い
中国ブランドの中国式ラケットは、162 x 151mmサイズが多いです。手元にあるラケットで比較すると、2mm長いアカディの164 x 150mmサイズは私には区別がつきませんし、ラバーを相互に張り替えしてもほとんど目立ちません。逆に2mm短いSTIGAのPACラケットはサイズ感は同じですがグリップ付近のブレード形状が異なるのでかなり違った印象を受けます。
さらに小さい157 x 150mmだと、中国サイズより5mm小さいです。ここまで小さいとあきらかにラバーサイズが小さくなり、小さいラケットにグリップまでピッタリ貼ったラバーを大きいラケットに貼ると指一本分開くことになり、小さいラケットに指の分を開けたラバーは明らかに打球面が小さく出来上がります。
中国メーカー(紅双喜、銀河、Sword、Sanwei、729など)
中国メーカーの基本サイズは162 x 151 mmで、紅双喜のキョウヒョウシリーズを始めとした各社のラケットはほぼ同じ形です。シェークよりも若干グリップ周りが張りだした形状のため、見た目ほど先端重心にならず重さを感じにくいため、個人的にはこの162 x 151mmブレードが好きです。
STIGA(スティガ)
STIGAも中国メーカーばりに中国式ペンをラインナップしています。基本サイズは中国ラケットと同じ162 x 151mmですが、基本の形(PEN:65番)よりも小さいグリップ、小さいブレードのペンエース(PAC:75番)も売れ筋ラケットを中心に用意されています。
PACはブレードサイズが160 x 150mmで、数値上は若干細身なだけですが持ってみるとかなり小ぶりで小さく見えます。かなりラケット重量が軽くなりますので、(故障したので)次はPACラケットを使いたいと思っています。

Akkadi(アカディ)
台湾の卓球ブランドAkkadiの製品も、中国ラケットとほぼ同じサイズだと思います。スペック上は164 x 150mmで手元ラケットの実測値もその通りでしたが、紅双喜ラケットと並べてみても同じ大きさに見えてしまいます。
ヒホンヒノキを使ったカーボンラケットのヴァルキリヤシリーズを2本購入してみたところ、ブレードはかなりいい感じですがグリップの品質が悪すぎました。2本ともバリがでていてヤスリでグリップのバリ取りをしました。アラミドカーボンということですが、他のメーカーより硬く感じます。
他にはニッタクにしかないJCグリップがたくさんラインナップされています。
バタフライ
日本のトップメーカー、タマス社のButterflyブランド製品は、中国式ペンラケット製品が豊富ではなかったのですが、新しく契約選手となった世界ランキングトップの樊振東選手の名前がついたモデルやスーパービスカリアを中心に、2022年はペンラケットのラインナップが大幅に強化されました。カタログ上のブレードサイズは161 x 150mmや158 x 150mmです。

スーパービスカリアは158 x 150mmでした。

樊振東モデルは結構大きめなので好みかもしれません。バタフライでは161 x 150mmのモデルを探してみると、
- 樊振東 ALC – CS
- 樊振東 SUPER ALC – CS
- 樊振東 ZLC – CS
- 樊振東 SUPER ZLC – CS
- 樊振東 CNF – CS
- ティモボル CAF – CS
- SKカーボン – CS
- 張本智和 インナーフォース SUPER ZLC – CS
- 張本智和 インナーフォース ZLC – CS
- インナーフォース レイヤー ZLC – CS
- インナーフォース レイヤー ZLF – CS
- 張本智和 インナーフォース ALC – CS
- SK7クラシック – CS
- インナーフォース レイヤー ALC.S – CS
- 吉田海偉
ビスカリア以外の中国式ペンラケットは161 x 150mmでした。使ってみてもいいかもしれません。
ヴィクタス
ラケットによってサイズが違って、153 x 153mmブレードのラケットを使ったことがありますが私には短すぎて無理でした。長めのモデルは、
- SWAT(スワット) 159 x 150mm
- SWAT CARBON(スワット カーボン) 160 x 150mm
- アルスノーバ【ARSNOVA】 159 x 150mm
があります。他のものは157 x 150mm、158 x 150mm、もしくは153 x 153mmです。
ニッタク
悲しくなるほど中国式ペンがありません。狂飙龍5を出してくれればいいのに・・・。
- アコースティックカーボン C 161×151mm
- アコースティックカーボンインナー C 161×151mm
- アコースティック C 161×151mm
- バイオリン C 161×151mm
- ラティカ C 160 x 150mm
- ルーティスレボ C 157 x 150mm
- レクロ C 157 x 150mm
- セプティアー C 157 x 150mm
弦楽器シリーズのみ大きいブレードですね。JCグリップという中国式にコルクを張り付けたものを発売しています。
YASAKA
ウェブカタログ上にはない中国式が売られているようです。サイズ不明ですが、ウェブカタログにも中国式がある馬琳シリーズやスウェーデンクラシックは163 x 150mmと大きめで、アルネイドは161 x 150mmです。
ダーカー
ブレードサイズが記載されていないのですが、全長が240 x 150mmのリベルタシリーズを使ってみたところ短く感じました。販売停止になった、セグナなどのCNF素材シリーズは241 X 152mmなので結構大きいのだと思います。
通販サイトではリベルタシリーズが157 x 150mmと記載されていました。

アームストロング
アタック8のメーカー、アームストロングも中国式は3つだけです。2022年10月1日発売予定の鳳凰CB 中国式ペンホルダーのグリップと片面が良く弾むスタイルで、狂飙極っぽい雰囲気をすごく感じますが、ラケットサイズが155 x 150mmと記載されており少なくとも小さいラケットのようです。他のラインナップも小さいです。
andro
一部に人気のありそうなラケットシリーズ、「和の極み」が中国式である他、ゴーズィーシリーズの一部などにも中国式があります。ただ、ブレードサイズはシェークと共通の157 x 150mmのよウに見えます。
Tibhar(ティバー)
一部に中国式がラインナップされています。
- ハイブリッドZC インサイド
- ハイブリッドAC インサイド
- サムソノフ フォースプロ ブラックエディション
- サムソノフ フォースプロ
公式サイトに載っていませんが、160 x 150mmのようです。

ミズノ
アルティウスは軽量で弾むラケットでよいのですが、ブレードはかなり小さいです。
ウィザード
セミオーダーメーカーなので、ブレードの大きさもグリップも選択可能です。
XIOM(エクシオン)
フラッグシップモデルには中国式がありません。
- フィール ZX II CP 157 x 150mm
- フィール ZX III CP 157 x 150mm
結論(大きめラケットを選ぶ場合)
ラバーがシェークと同じくらいの面積が欲しくて、先端重心が良い場合には大きめのラケットが良いと思います。中国メーカーのラケットは結構良いと思いますが、(WRMとニッタクが焼き印を押している場合を除いて)日本卓球協会ルールでは審判長判断を受けないと使用できないので、強いこだわりがある場合や限定品以外は日本で販売されているものを購入するのがベターです。
アカディ、ヤサカ、STIGAが一番大きなラケットグループで、次にバタフライのビスカリア以外、ニッタクの弦楽器シリーズ、ティバー、ヴィクタスのスワットカーボン、STIGAのペンエース(PAC)ラケットくらいまでから、好みのラケットを探すのが良いと思います。ウィザードで特注というのも良いと思います。
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