2017年6月に発売されたOneplus 5を購入しました。Oneplus 5には、Oneplus 3Tから搭載された高速充電機能のDash Chargeを引き続き採用しています。
スマートフォンとバッテリー充電
スマートフォンを使う上で「バッテリーがすぐ切れてしまう」というのは避けて通れない問題で、朝まで充電していても夜帰宅するまでもたないというのは、よく聞く話です。
バッテリーの容量は当初のスマートフォンと比べて大幅に増えましたが、もう一つの大きな進歩は充電方式です。当初は主にミニUSBでの充電で、一般的に広がったときにはマイクロUSBでした。もともとは普通のUSBとして5V500mA=2.5Wで充電していたものが、5V1Aになり、5V2A(10W)になり、最近のQualcomm Quick ChargeやOppo VOOC、Oneplus Dash Chargeでは20W近い電力での充電ができるようになっています。
これらの高速充電では、充電がなくなってからでも、ちょっとした空き時間だけでも何とか半日動くくらいの充電ができるようになりました。
USB規格自体でもUSB type-Cではラップトップへの充電もサポートされるため、現時点でもMacbookはUSBで29Wの充電ができます。
Quick Charge
QualcommのQuick Chargeは電流ではなく電圧を高める充電方式です。5Vだけではなく6.5V、9V、12V、20Vでの充電に対応します。
利点・欠点
Android端末の有名どころがほとんど必ず使っているCPUメーカーのQualcommが作っている規格なので、安心感があり対応機器が多いです。
手に入りやすい一方で、2017年現在流通している規格だけでもQuick Charge 2.0と、Quick Charge 3.0の2つあり、さらに、同じ規格であっても充電器・スマートフォンによって対応電圧などの給電能力・受電能力が異なっていて互換性がないという問題があります。
問題とはいっても、一番基本的な5Vに加え6.5V充電はほとんどの機器で対応しており少なくとも5V2Aの10Wよりは高速な充電が可能です。
また、電力が増えた分発熱も増加しており、スマートフォン、充電器ともにかなり熱を持ちます。
Dash Charge/VOOC
中国メーカーのOPPOが開発したらしい高速充電メソッドで、Oneplusが最近採用しています。Quick Chargeと異なり電圧を上げずに5Vのまま最大5A25W(Oneplusは4A20W)の高電力で充電します。
OPPOはVOOCと呼んでおり、公式サイト上でカーチャージャーとモバイルバッテリーが紹介されています。OneplusはDash Chargeと呼んでいます。(OneplusはOPPOから派生した子会社です)
VOOCとDash Chargeの違いは、Dash Chargeはバッテリー容量が満たされてくると電流を落とすようになっている点のようですが、OPPOに制御機能がないとも思えないので不明です。VOOCには5Aと4Aモデルがあり、Dash Chargeは4Aです。また、OPPOはまだmicro USBモデルのみでUSB type-C対応機種がありませんので、OPPO充電器に付属するのはすべてmicro USBケーブルです。OneplusのDash Charge対応機種はUSB type-Cのみです。ケーブルが真っ赤なOneplus Dash Chargeケーブルのほうが間違えにくいので好みです。(Oneplusの以前のモデルも同じ色でしたが・・・)
利点・欠点
特長は電圧を上げずに充電することで発熱を抑えることらしいです。と思っていたら、充電器内での制御だそうです。(上記公式サイトより)
実際、同じ電力で充電しているQuick Chargeと比べるとかなり本体・充電器ともに発熱が少ないようにも思いますが気のせいかもしれません。Quick ChargeもDash Chargeも充電量によって電流制御をしているためです。
大きな欠点は、充電器・充電ケーブル・スマートフォンの対応が非常に限られていることで、他のメーカーのものでは高速充電ができません。私もOneplus 5を購入する前にQuick Chargeの充電器を何個も購入していましたが、Oneplus 5用には専用品が必要です。
また、ケーブル要件が厳しいらしく、Quick Charge用のケーブルでは充電できず(Dash ChargeのケーブルではQuick Chargeが使えます)、専用ケーブルが必要です。充電量を測るための機器を挟んだらDash充電不能になりました。
OPPOのVOOC充電器には5V5A、5V4Aの2種類があり、ネット上の情報では両方ともDash Chargeができるとありましたが、5V5A充電器ではDash Chargeができませんでした。(数日後に試してみたらDash Chargeができるようになっていました。原因は不明です。)
メーカーが限られるものの、もともとが中国メーカーなので純正品もそれほど高くないのがメリットといえばメリットで、互換問題も少ない(今のところ偽物もみませんし)のも長所と言えなくもない点です。
カーチャージャーなら両対応も
車用の12Vアダプターで、Quick Charge 3.0とDash Charge両対応のものが売られています。試してみましたが、宣伝通り両方とも動作しました。
ACアダプターでもQuick ChargeとDash Chargeの両対応機種が出てきてほしいところです。
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