2016年の総務省指導による影響か、家電製品などの取り扱いが急激にへってしまったふるさと納税ですが、家電製品を多く扱っていた長野県伊那市がいつの間にか返礼品を復活させていました。
もともと「ふるさとチョイス」に返礼品をリストアップしていたのが家電製品などを「ふるなび」に移行させています。
「ふるなび」は数あるふるさと納税受付サイトの一つですが、総務省の指導でほかのサイトから消えてしまった返礼品が数多く掲載されているので、「あったはずの返礼品が消えた」と思ったときにチェックすべきサイトだと思います。
長野県伊那市
伊那市は長野県の中ほどから南側にある地域で、北アルプス・中央アルプスと南アルプスの間にある谷に位置しています。長野市や松本市に近いので、東京方面からも名古屋方面からもアクセスは同じ程度です。
やはりハイキング、登山、スキーなどの観光産業の中継地点といったイメージのある地域ですが、空気が良いためか、安曇野市などと並んでいくつもの会社が工場を置いています。

木曽山脈
カメラ・内視鏡などのオリンパスや、コンピューター周辺機器のロジテック、音響機器のケンウッドなどが有名ですが、Wikipediaを見るとマロニーの工場もあるそうです。(注:マロニーは鍋の〆によく入れ・・・ますよね?)
信州といえば2016年の大河ドラマ「真田丸」の真田氏や武田氏ですが、伊那市には織田信長と武田勝頼の戦いの転機になった仁科盛信の高遠城があります。
そんなわけで、伊那市のふるさと納税返礼品にはオリンパスのカメラ、ロジテックのハードディスク、ケンウッドのスピーカーシステムなどが並んでいるのですが、パナソニック製品やなぜかダイソンもあったりするのはよくわかりません。
伊那市の返礼品
伊那市の返礼品には、食品などのよくある返礼品に加え、高額かつ高還元率な家電製品がたくさん並んでいます。
オリンパス製品
オリンパスからは、カメラ関連製品以外にICレコーダー(2万円)もリストアップされています。
コンパクトカメラ Stylus TG-4 Tough(8万円)
私が使っているミラーレスカメラではありませんが、コンパクトカメラのStylusシリーズのうち、TG-4が返礼品に並んでいます。
1/2.3インチCMOSイメージセンサーの1600万画素で、開放F値2.0の35mm換算25mmからの光学ズーム搭載です。イメージが付きにくいと思いますが、だいぶ広い画像を薄暮時なら何とかきれいに撮れる明るさがあります。ズームすると暗くなるのと、大きくズームすることができない機種ではありますが、山歩きとかには悪くないですね。
超広角レンズ M.ZUIKO DIGITAL ED 9-18mm F4.0-5.6(15万円)
次に交換レンズがラインアップされています。オリンパスの上位シリーズProレンズではないのに結構高い返礼品になっています。定価は7万6千円くらいですが、通販だと5万円くらいから買えるので、還元率としてはちょっと寂しいところです。
交換レンズだけなのでオリンパスのレンズ交換式ミラーレスカメラ(PENシリーズかOM-Dシリーズ)を持っていない場合にはこれだけ貰っても使えませんので要注意です。
この9-18mmレンズを使うと、上に出てきたStylus TG-4よりも広角な写真を撮ることができます。セットレンズにはない焦点域なのでちょっと欲しいです。
カメラセット PEN Lite E-PL7ダブルズームキット(20万円)
20万円には、ミラーレスカメラが返礼品にリストされています。PENシリーズとしては最新型のE-PL7ですが、PEN-Fが出ているのでちょっとなあ、というのと、ダブルズームキットだと定価なら10万円以上しますが、実売は6万円台なのでちょっと考えるところです。
このセットには本革の本体・レンズジャケット、ストラップが付いてくるので、お得感はあります。
カメラセット OM-D E-M10 Mark IIダブルズームキット(20万円)
なぜか下位機種のE-PL7と同じ場所にOM-Dがラインアップされています。E-PL7と比べるとだいぶ大きくなりますし、E-M10を見るとほとんどPEN寄りの性能なので、同じ値段でもやむなしという気もしますが、一応上位機種なのでどちらを選ぶかは難しいところです。
さらに上位のE-M1やE-M5 Mark IIがあれば面白いところなのですが、今回は残念ながらラインアップされていません。これだとキヤノンの返礼品を選びたくなるところです。
ズームレンズ M.ZUKIO DIGITAL ED12-40mm F2.8PRO(20万円)
欲しかったズーム全域F2.8の明るい標準ズームレンズ、ED12-40 F2.8PROが返礼品に並んでいました。
実売価格が7万円台なので、これも還元率という意味では高くありませんが、売るわけではないのでこんなものかなという感じです。どうせなら単焦点を出してほしいなぁと思ったり。
パナソニック製品
なぜパナソニック製品があるのか、よくわからないのですが、いろいろ並んでいます。
- ふとん掃除機(6万円)
- ジューサー(6万円)
- 美顔器のナノケア(8万円)
- ハイビジョンテレビ32型(10万円)
- ロボット掃除機のRULO(20万円)
- ブルーレイレコーダーのDIGA 2TB(20万円)
- スチームオーブンレンジのNE-BS1300(30万円)
- 4Kハイビジョンテレビ40型/49型(30万円/50万円)
ふとん掃除機は効果があるのか謎ですので、ふるさと納税だったら持っていても良いかなと思わなくもないですが、それなら普通の掃除機を新しくしたいなくらいのレベルです。
ロボット掃除機はルンバが強すぎるせいか存在感がほとんどありませんので、逆に使ってみたい気がします。
スチームオーブンレンジといえばシャープのヘルシオというイメージですが、最近は家電各社がしのぎを削る分野でもあります。シャープはFOXCONNのホンハイに買収されてしまいましたが、今後どうなるのでしょうか?
返礼品になっているNE-BS1300はパナソニックの中では2016年の最上位機種で、還元率も悪くありませんが、型落ちの値崩れ幅が大きい製品なのでどうしても欲しいときに選ぶ返礼品だと思います。中位機種よりも主に高さが高い程度で、レンジとしてはちょっと高さが高いですがそれほどかさばるわけではありません。
ロジテック製品
ロジテック製品はストレージがメインですが、思い切った返礼品が出ています。
- 4ベイHDDケース+ウェスタンデジタルRED Pro 4TBx4台(30万円)
- 8ベイHDDケース+ウェスタンデジタルRED Pro 4TB x 8台(70万円)
こんなに普通の人使うのかな、、、と思うのですが、宣伝には良いのでしょう。一眼レフユーザー向けというのと、RAIDフル対応でデータ破損に対応できるのが良い点で、さらに搭載したHDDが高信頼性のウェスタンデジタルHDDです。プロカメラマン監修だそうです。
ただ、普通のストレージとしてはアマゾンドライブなどのほうが良いような気はするので時代遅れ感はありますが、アマゾンなどのクラウドストレージは保存できるファイルに制限(商用など)がある上に場合によってはファイルを共有されることがある、など制限も多いため、プロカメラマンならこういったストレージを自前で持つのかなと思います。
その他
ケンウッドのスピーカーシステムや、なぜかダイソンの掃除機(20万円)が返礼品に出ています。個人的には折りたたみバーベキューグリル(3万円)、据え置きバーベキューグリル(10万円、品切れ)が気になります。
ほかに、山間部ならではと思いますが、薪ストーブや電動薪割り機が並んでいます。
今後の「ふるなび」に期待
「ふるなび」は最大手の「ふるさとチョイス」と比べるとサイトの使いやすさに難があると言わざるを得ませんが、最近は長野県喬木村(Epson Endeavor)に加えて今回の長野県伊那市も加わりました。今後も増えていきそうですので、要チェックですね。