何年か前から、冷却グッズをいろいろ試してきました。
今年、気象庁の予報は2月25日に発表される「暖候期予報」らしいので、まだ出てきていませんが、多分暑くなるんだろうなと思います。2023年の夏をどう乗り切るか考えていきます。
気象の予想
2022年の日本の年平均気温は1898年以降(124年間)で4番目に高くなりました。日本の年平均気温は100年あたり1.30度の割合で上昇していて、トップ5はすべて2016年以降に記録されたものです。…近年、暑い話題に事欠きませんが、2022年の日本の年平均気温の基準値からの差はプラス0.60度です。2019年から4年連続で記録的な高温となり、気温の上昇に歯止めがかからない状態が続いています。…2023年も暑くなるのでしょうか。米海洋大気庁(NOAA)による世界の年平均気温ランキング予測ではトップ5に入る確率が49.7%、トップ10に入る確率は98.6%と非常に高くなっています。…2010年以降、毎年のように記録が更新されている現状をみれば、予想するまでもなく、上位に入ることはほぼ確実でしょう。

夏になると冷却グッズの売れ筋商品は売り切れになることが多いので、先んじて準備しておいたほうが良さそうです。涼しい夏が来る可能性に期待しすぎるのはよくありません。
冷却グッズの必要性
世界的に原油や天然ガスの供給に不安定要因が目立ち、心配な状況が続いています。猛暑が続いた場合は、電力の供給不足が発生するかもしれません。

光熱費の高騰
ここ数年、エネルギー価格が上昇しているのに加えて、ウクライナ戦争の影響、円安の加速でどんどん電気・ガスの価格が上昇してきました。今年は、電気やガスの原料費調整額の上限額値上げ・撤廃により原料高騰時の消費者保護機能がなくなります。上限額がある状態でも、私の家のガス・電気料金はともに1年前の5割増しです。結構絶望的です。
節電・計画停電
2022年は2015年以来7年ぶりに政府から節電要請が出ていました。ウクライナ戦争の状況やロシアと日本の関係性によっては、電力の原料供給が止まって計画停電する可能性もあり得るのではないかと思います。
ロシアからの天然ガスが制裁対象に入ったりしたら、どうなるのでしょうか?
パーソナル冷却グッズ
涼しくすごすグッズはたくさん出ています。個人的おすすめは、PCMネッククーラーとプリミティブですが氷嚢です。
ミニ扇風機 (おすすめ度:★☆☆)
夏になると、最近はコンビニとかスーパーにも売っているUSB式ファンです。以前はUSB電源式ばかりでしたが、最近はUSB接続で充電してポータブルで使えるものがほとんどです。
個人的には切れたら交換できる乾電池式も好きです。
どこでも手に入って手軽ですが、汗をかいていれば少し涼しい、程度でまさに焼け石に水状態なので、本当に暑いときにはあまり役立ちません。
保冷剤式冷却ベスト (おすすめ度:★☆☆)
何種類か購入しましたが、薄手のメッシュ素材のベストに保冷剤を固定できるタイプのものです。保冷剤は、普通の保冷剤を銀マットで1重もしくは2重に巻き、上からビニールでパックしたものを使用します。
保冷剤を冷凍しておく必要があり、保冷剤を20個くらい別途購入して使ってみました。冷却効果はかなり高いものの、
- 熱帯夜の夜だと、散歩10分くらいで保冷剤が暖かくなってしまう
- 結露しにくいようになってはいるが、やはりジメジメする
- 保冷剤が嵩張りすぎる・重い
ため、我が家では保管場所に困って廃棄処分となりました。業務用の労災防止的にはありかもしれませんが、普段使いの冷却グッズとしてはおすすめできません。
ペルチェ式ネッククーラー (おすすめ度:★★★)
過去にもいくつか記事にしていますが、結構冷えます。サンコーのものは毎年改善しているのでお勧めです。2023年も新製品が出てくると思うので、買うなら新製品がお勧めです。

購入時のチェックポイントとしては、
- 熱い排気の行き先が大丈夫か?
- 連続使用時間と電池交換方法は大丈夫か?
- 落下しにくくできているか?
- 古い製品は避けた方が多分無難
が結構重要です。クーラーと同じく、熱い排気がでる製品なので、放熱と排気が上手くいかない場合はどんどん本体と冷却部分が熱くなっていきます。また、連続使用する場合は、バッテリーが交換可能な方が便利ですし、バッテリー単体で充電できれば、交換しながら連続使用もできます。
型落ち製品も1年くらいなら大丈夫だと思いますが、不良在庫で残っていた製品はバッテリーが死んでいる可能性もあるので要注意です。特にAmazonの謎製品たちには注意が必要と思います。
事前に保冷剤を用意する必要がなく、若干結露するだけなので荷物も増えないので便利です。
空調服・ファン付作業着 (おすすめ度:★★☆)
ここ数年、夏になると屋外作業をする人たちの装用率が爆上がりしている「空調服」関連の製品です。空調服は、名前にインパクトがあるのでついつい使ってしまいますが、商標なので「エアコン服」、「ファン付作業着」など多くの別名があります。「ホッチキス」とステープラーのようなものですね。
「空調」「エアコン」ではなく、ベストやパンツにファンをつけて空気を流し、汗を蒸発させて体温上昇を防ぐタイプの製品です。
熱中症予防には効果的だと思いますが、熱中症になった人を冷やすのには効果が足りないので要注意です。
PCM式ネッククーラー (おすすめ度:★★☆)
使用時に電源を使用しない製品で、あらかじめ冷やしておいた保冷剤を首回りなどに巻いて体を冷やすものです。
冷感は得られますが、暑いときに役立つかというと結構微妙です。ただ、準備・片付けの手軽さはピカイチで、それほど嵩張らないので、良い製品だとは思います。
懸念点は、本体の耐久性と、破れて中身が出てきたときに、中身が何かわからない点で、結構怖いです。毒性はない、と信じたいですが基本中国製ですし、被れたり、爛れたりはしそうなので怖いですね。「新開発」素材と言い張っているので、単にグリセリンとかならいいですが、車のラジエーター液の類だと毒性があるので・・・。
擦り傷などがついたら早めに廃棄するのを推奨します。が、どうやって廃棄すべきかも不明ではあります。
スポーツ用氷嚢 (おすすめ度:★★★)
なんだかんだ、スポーツ選手が使っていることを見かけることもある氷嚢が万能です。準備は必要ですが、日本国内ならコンビニに氷が売られているので、保冷バッグと氷嚢さえあれば何とかなります。
冷却効果もとても高く、2023年は氷嚢メインで行こうかなと思っています。
簡単な製品なので、どれがいいという情報がわかりにくいのが難点ですが、選ぶポイントは
- 投入口の大きさ
- 素材
- 柄
投入口が大きいほうが大きな氷が入ります。小さいとコンビニ氷が入らないとか、くっついた氷の塊を入れるのに割る回数が増えて大変です。口が大きいほうが排水しやすく乾かしやすいので、投入口のサイズは絶対です。
素材も重要で、あまり冷たくなりすぎるものは良くないし早く氷がなくなってしまいます。ゴム氷嚢も臭いを気にしなければ悪くないと思います。
水冷式ベスト (おすすめ度:TBD)
新しく出てきたタイプの個人用保冷用品です。まだ試していないのでわかりませんが、乾かして保管することに難がありそうですが、それ以外は便利だと思います。
目の付け所はとても良いと思います。最近、冷凍のペットボトルもコンビニで売られているので、使いやすそうです。レビューを見ていると、冷却用のホースが抜けたりという事故が多そうな感じですし、結露でジメジメしそうなので、製品が新しい世代になって改善したら、購入検討です。
屋内の冷房効率アップ
節電しながら部屋を冷やす工夫が必要です。
家の断熱
家の断熱が一番効果が高いですが、手間と費用の掛かるものが多いです。窓の断熱用ビニールカーテン・断熱用フィルムはしてありますが、効果が限定的です。今年はプラダン窓断熱をやってみたいですね。
あと、キッチンのレンジフードから冬は冷気・夏は暖気が常に入ってきます。こんなものなのか、欠陥住宅なのか不明ですが、昨年はレンジフードをプラダンでふさいでみました。効果は高いのですが、プラダンの油汚れが酷いのと、キッチンを使用するときに外しておかないと危ないのでいつの間にか使わなくなってしまいました。
サーキュレーター
エアコンだけではなく、サーキュレーターを使用すると冷房効率があがります。消費電力を減らしつつ冷房効果を高められるのでお勧めです。
キッチンのコンロを使わない
ベランダでプチアウトドア調理をすると、家の冷房効率は上がりそうです。大きなエアコンでも、冷房能力は9kWとかで、6畳用だと2kW程度です。
調理に使うガスコンロは、3-5kWの熱量なので、コンロで調理するとレンジフードから熱を逃がすことができることを考えたとしてもキッチンでの調理はかなり冷房の無駄です。
コンロではなくレンジ調理で済ませるのがベストかもしれません。
エアコンの掃除・更新
エアコンをキチンと掃除しておくことも結構重要です。
また、エアコン類は古くなると効率が落ちていくのに加え、新しいものは冷暖房の電気効率があがっているので、今年以降のような電気・ガス料金が爆上がりしている年は、思い切って古いエアコンを新しくするのも良いと思います。
10年以上経つと、電力消費が50%上がるというデータを出しているところもあります。

そういう事業をしている会社のウェブサイトに、データ出典もなく書かれているだけなので、どの程度信頼できるかわかりません。

約50%はエアコンの消費電力らしいです。我が家の場合24時間つけっぱなしなので、60%くらいエアコンと考えてみます。電気代の60%が1/1.5=40%、最新型エアコンで1割くらい電気代がさらに下がるとして、36%と、合計(100-60)+36%=76%で、約4分の1くらい節約できると考えられます。エアコン工事費がいくらかを考えると、家の電気代を考えるとすぐに元を取ろうとするのは無理ですね。

別のデータを見ると15年落ちのエアコンだと、カタログスペック上だと6畳用年間電気代21,173円が18,166円になる計算になっています。15年落ちだと2倍になるという上記ウェブサイトのデータを信じるなら、電気代42,346円になるはずです。そうすると、年間電気代が24000円程度安くなるので、価格.comの最安圏エアコンなら2年足らずで元が取れる計算です。
我が家のエアコンを見ていくと、15年目と10年目があったので、15年目のものは買い替え時ですね。
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