最近消毒薬もマスクも町で普通に売られています。世界保健機関(WHO)、CDC等が公開している手指消毒剤のレシピで作った消毒薬を使っていましたが、エクセルでの計算が面倒になったので後で自分で見るためにもここに書いておきます。
レシピ計算機
手指消毒剤の混ぜ方
- 量を図ることができる容器を用意します
- アルコールを注ぎます
- 過酸化水素水を注ぎます
- グリセロールを注ぎます
- グリセロールを注ぐのに使った容器に水(材料に使用する湯冷ましもしくは精製水)を入れて、容器にへばり付いたグリセロールを溶かし、注ぎます
- 水(材料に使用する湯冷ましもしくは精製水)を最終量まで足します
- 混ぜます
手指消毒剤(ハンドサニタイザー)の濃度
主成分:エタノール
エタノールは、エチルアルコールという名前もあります。
- エタノール 80%(v/v)
- グリセロール 1.45%(v/v)
- 過酸化水素 0.125%(w/v)
- 主成分:イソプロパノール
イソプロパノールは、イソプロピルアルコール、IPA、2-プロパノールなどとも呼ばれます。
- イソプロパノール 75%(v/v)
- グリセロール 1.45%(v/v)
- 過酸化水素 0.125%(w/v)
使用している材料
- F-1(無水合成エタノール)エタノール99.5%以上(v/v)
- 日本薬局方オキシドール 過酸化水素2.5-3.5% (w/v)→3%≒2.07%(v/v) 比重1.45g/mL
- グリセリンP「ケンエー」 日本薬局方1mL/mL グリセロール 84-87%(v/v)
- 水道水(浄水器を通した水をホーローのヤカンでしばらく沸騰させて冷ましたもの。)気になるなら精製水を薬局で購入
レシピの解釈
世界保健機関(WHO)のガイドラインでは、過酸化水素の最終濃度が0.125%(v/v)と記載されていますが、レシピ上、1000mL作成するのに417mL投入することになっています。
3%×0.417=1.25%
となりますが、CDCのガイドラインで使われているUSPグレード過酸化水素も、日本で販売されているオキシドールも一般販売されている3%の過酸化水素水は体積%(v/v)ではなくて質量体積%(w/v)で表示されています。(USP:100mL中に2.5-3.5g、日本薬局方 2.5-3.5%(w/v))WHOガイドラインで使用されているものとは違うのか、誤表記なのかわかりませんが主成分はアルコールなので、気にせず過酸化水素最終濃度は1.25%(w/v)として作ります。過酸化水素の比重は結構大きくて1.45g/mLですので、質量体積%(w/v)と体積%(v/v)は大きく違いますが、質量体積%(w/v)0.125%で作成したハンドサニタイザーも唇(粘膜)に触れると結構ピリピリするので、まあいいのではないかと。
WHOレシピの最終濃度
- エタノール 80%(v/v)
- グリセロール 1.45%(v/v)
- 過酸化水素 0.125%(v/v)
- イソプロパノール 75%(v/v)
- グリセロール 1.45%(v/v)
- 過酸化水素 0.125%(v/v)
参考資料
https://www.who.int/gpsc/5may/Guide_to_Local_Production.pdf

Hand sanitizer information for compounders
Get information on hand sanitizer preparation for compounders, drug manufacturers and other facilities.
https://www.cdc.gov/coronavirus/2019-ncov/hcp/hand-hygiene.html
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