スマートフォンが過熱した!原因と緊急時の対処法

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スマートフォンやタブレットは便利です。つい数年前まではほとんど誰も持っていなかったのに、いまや幼稚園児でも使っています。

便利なスマートフォンですが、使っていると時々異常に熱くなることがあります。スマートフォンはすぐ熱くなるのに、熱に弱いというちょっと困ったヤツなので、何とかしてあげる必要があります。

スマートフォンの電池はかなり高容量!

スマートフォンは結構大容量の電池を積んでいます。最近の人気機種で、iPhone 6s Plusを例に挙げると、3.80V 10.45Wh (2.75Ah)の リチウムイオン電池を搭載しています。

今私が記事を書いているラップトップパソコン(ノートパソコン)は2.7GHz駆動の4コアIntel Core i7を搭載しています。だいたい6時間~7時間は持ちますが、バッテリーは公称11.1V 94Whです。iPhone 6s Plusの標準使用時間が9時間くらいとされているようなので、

  • iPhone 6s Plus @ 1.16W
  • Core i7 @ 14.5W (6時間半)

の消費電力です。大きなラップトップと比べてしまうとさすがに消費電力は少ないのですが、大きさを考えると大体、単位体積あたりの電力消費量はラップトップと同じくらいです。

ラップトップパソコンを間違って電源をつけたままケースやカバンに入れてしまったことはあるでしょうか?

熱がこもって結構ヤバイです。

で、普段スマートフォンをどうやって持って歩きますか?

私は大抵ズボンのポケットか、シャツの胸ポケットです。これは本当はイロイロな意味で結構危なかったりするのですが・・・たとえば、

  • 「過熱」して「やけど」する
  • 「爆発」して「怪我」をする
  • 「ズボン」のポケットの場合、「電磁波の影響」で「精子」が減る・・・

ということが実際に起こりえます。気になる人は、「」内のキーワードで検索してみてください。電磁波で脳腫瘍になるという話もありますね・・・。

パソコンと同じくらい発熱する物体を、肌身離さず、換気されない場所に置いているのです。熱くなるわけです。

スマートフォンが過熱した場合に起こっていること

スマートフォンはいろいろな原因で発熱するのですが、一番発熱量が多いパーツは液晶です。次に内部の回路、電池自体などが続きます。

画面を明るくして動画を見たりゲームをしたりしていると気づくと画面が熱くなっていることって多いです。

動画を見たりゲームをしている場合は、原因は明らかなので一旦休憩すれば、軽い症状のときは治まります。でも、動画をとめても熱いままで直ってくれないこともあります。

burning-phone

スマートフォンなどで使われている半導体は、温度が高くなると電気抵抗が小さくなり、電流が多く流れやすくなるという性質があります。

電流が多く流れるということは電力消費が高くなり、より発熱し、電池は早くなくなり、発熱量が増えることでさらに電力消費が多くなるというスパイラルに陥りがちなのです。

普通の温度では、温度に比例して指数関数的に電気抵抗が下がっていくので、10度温度が高くなると電気抵抗は半分以下になってしまいます。そんなことでは壊れてしまうので、もちろん管理されているわけですが、主要パーツのCPU(4コア、2GHzやSnapdragonとかそういうパーツです)の消費電力のうち、高性能化に伴って増えているリーク電流は温度とともに増大していきます。

ウィキペディアを見ると、

超微細化が進み、2005年頃からの数年間で高速演算が求められる用途でのデジタル半導体用のプロセスルールが100nm以下になると、半導体回路で消費される電力の半分以上がリーク電流として消費されるようになっている。これは誤作動や消費電力と発熱量の増加、発熱にともなう素子の劣化等を引き起こし・・・

だそうで、特にサブスレッショルド・リーク電流という種類のものはプロセスルールの微細化によって増えてくる種類のものな上、温度が高くなると増大してしまう特性があるそうです。

ウィキペディアでは、100nm以下になると半分以上がリーク電流に・・・と書かれていますが、今使われているプロセスルールは、なんと14nmです。昔考えられていた限界を超えているのです。

半導体以外にも、バッテリー自体も高温にさらされると暴走してより発熱をしてしまいます。

一番の対処法:電源を切る

ということで、かなりコントロールされているとはいえ、一旦消費電力が増えて過熱してしまった場合、過熱してしまったことで消費電力が増えて、もっと熱くなるという状態に陥っています。

こういう状態のときにスマートフォンを眺めていると、見る見るうちに電池の残量が減っていく様子が見られます。私のスマートフォンの場合は残りパーセンテージを表示しているので、1分で1%以上減ることもあります。

もともとの原因が明らかに動画再生だったりする場合でも、動画をとめても一旦たまってしまった熱を放熱するまでは、消費電力が増えやすい状態は治まりません。

こういうときにできる最高の対策は、電源を一旦切って冷ますことです。最近のスマートフォンは放熱性をしっかり考えて作られているので、無理やり冷却しなくても電源を切っておいておけばすぐに冷めます。

電源を切るには、

  1. 電源ボタンを押して「電源を切る」を選ぶ
  2. 電源ボタンを長押しして、強制的に電源を切る
  3. バッテリーカバーをはずして、バッテリーを取り外す

の3つの方法があります。1)の通常の電源オフは、特に酷く発熱しているときには時間がかかりますので、その間に数%電池残量が減ってしまうこともあるので、あまり宜しくない方法かもしれませんが、2)でやってしまいます。

特に最近の機種ではデザインと省スペース性を高めるために取り外し・交換不能のバッテリーを搭載する機種が増えているので、3)の方法は取れなくなってきています。この方法が内部の金属を一部露出させられますし、待機電力もゼロになるので一番冷めるのですが贅沢は言えません。

対処法2:再起動する

電源を切るまでではないかな、と思ったときには再起動するようにしています。特に、何かのプログラムが暴走していると思うときなどには有効ですが、再起動時はシステムが頑張っているので、その分発熱が大きかったり、するのです・・・

対処法3:アプリを停止して液晶を消す

大事な電話を待っているなどの理由で電源を切ることができない場合、動作しているアプリを停止し、WIFI、Bluetooth、GPSなど今必要ではない機能を停止させます。

機種によって方法が全く違いますが、Androidの場合ホームボタンかメニューボタンの長押しで今開いている通常アプリを閉じることができます。

バックグラウンドで動いているアプリはこの方法ではとめられないので、アプリ管理画面からわかっているものは個別で停止させることもできます。

面倒なので、最近はプログラム停止用のアプリを入れています。プログラム停止用アプリが電池を食うという意見もあるので、評判が良いものにしておきましょう。

今使っているのは、Androidの「Cooler Master」というアプリです。画面も可愛らしくて、気に入っています。

また、液晶からの発熱量は馬鹿にならないので、画面を消しておきましょう。

してはいけないこと:充電

特に過熱している場合は、電池残量が急速に減ってしまうので充電したくなります。ついついやってしまいがちなのですが、これはNGです。

電池を充電するときには、使っていなくてもバッテリーがかなりの熱を持ちます。最新スマートフォンでは急速充電に対応しているので尚更です。

発熱を悪化させてバッテリー寿命を劇的に縮めてしまいますので、充電するのは、スマートフォンを冷ましてからにしましょう。

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